本日のお話は、「意志力」というテーマでお届けします。皆さんは意志力という言葉をどんなふうに捉えていますか?
意志力とは、何かを成し遂げるために自分の考えをコントロールし、行動に移す力だと思う方が多いかもしれません。でも実は、意志力って、私たちが強くコントロールしようとすればするほど、なかなかその本当の力が発揮できないことがあるんです。今日はその理由をお話ししながら、実際に私がどうやって意志力を使っているかをご紹介したいと思います。
■「意志力」と「力を入れすぎる」こと
私自身、もともとはとても強い意志を持つタイプでした。効率的に物事を進めようとしたり、目標を達成しようとすると、ついつい「こうなればいいのに」「ああなればいいのに」と思ってしまう。
すると自然に「もっと頑張らなければ」「どうしてもこうしたい!」という気持ちが湧いてきます。しかし、こうした気持ちを強く持ちすぎると、実は逆効果になってしまうことがあるんです。つまり、力を入れすぎてしまうと、余計にうまくいかない。
■過密スケジュールと私の意志力の使い方
先日、私のスケジュールはかなり過密で、まるで意志力が試されるかのような日がありました。午前中に3時間のセッションがあり、その後すぐに大学病院でCT検査を受ける予定が入っていたんです。しかも病院は少し遠く、混雑する時間帯だったので、余裕を持って行かなければならないというプレッシャーがありました。
こんな時、私はつい「セッションを早く終わらせよう」「少しでも余裕を作らなきゃ」なんて考えてしまいがちです。しかし、そんな気持ちが湧くと、「あぁ自分都合でどうにかしたいという気持ちになっちゃってるなぁ。コントロールしようとしている」と思うようにしています。そしてそんな時にこそ私は「なるようになる」と自分に言い聞かせます。「いろいろ考えたところで、結局は流れに任せるしかない」と。結局、何も無理に変えようとせず、セッションをする事にしました。
■思わぬ展開:突発的な出来事
そんなこんなでセッションが始まってしばらくして、突然、クライアントさんのスマホがなりました。「保育園からで、子どもが具合が悪くてすぐに迎えに行かなきゃいけない」とのこと。その瞬間、「あ、こういうことか!」と思いました。もし私がセッションを早く切り上げていたとしても、結果的に同じことが起きたかもしれませんが、結局セッションを30分早く終了する事になり、クライアントさんは自宅にいたことでスムーズにお子さんをお迎えに行けたようですし、私も時間に余裕を持って、受診に向かうことができました。
このように、何もかもが「ちょうど良いタイミングで」うまく収まったわけです。これも一つの示唆です。何かをコントロールしようとすることが逆に空回りしてしまうことがあるけれど、何もしないでお任せすることで、結果的に必要なものが最適なタイミングでやってくる、ということです。
■思考の力:お任せすることの大切さ
「なるようになる」「大丈夫」と心を落ち着けてお任せする。私はこの考えを生活の中でよく実践しています。例えば、混んでいるお店や駐車場で、普段なら焦ってしまう状況でも、「大丈夫、すぐに空くはず」と考えます。実際、驚くことに、目の前の駐車場が急に空いたり、席が空いたりすることがよくあります。
こうしたことが偶然だとしても、私はその「ちょうど良さ」に感謝するようにしています。この「お任せする」力こそが、意志力の真髄なのかもしれません。焦らず、力を抜いて、物事を流れに任せることで、結果として自分にとってちょうど良いものがやってくるのです。
■手放しと感謝の力
意志力とはりきんで物事を成し遂げることではなく、むしろ「手放し」「お任せ」といった柔軟さが重要なのだと私は感じています。力を抜いて、できることをしてあとは流れに身を任せる。その結果、予期せぬ良いことが起きることもあります。この「手放す」ことは、私が実践しているトレーニングの一つで、日々の中で意識的に行っています。
■意志力と柔軟さの関係
意志力を強く持つことは重要ですが、あまりにも固執してしまうと、逆に自分自身を苦しめることになります。むしろ、柔軟に考え、状況に応じてお任せすることで、物事がスムーズに進むことが多いという実感があります。私にとって、意志力は「頑張る」「無理をする」ことではなく、必要な時に適切に力を抜き、流れに身を任せることなのではないかと思うのです。
今日は、私自身の体験を通して意志力の使い方をお話ししました。意志力を正しく使うことで、物事はスムーズに進み、予期しない素晴らしい結果が得られることもあるんですよ。大切なのは、柔軟さを持ち、流れに身を任せること。これを実践することで、毎日の生活がより楽になり、気持ちも楽に過ごせるようになります。