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こだわるところそこじゃないんだよなぁ(水素水をお客に出してしまうお店への不信感)

こだわるところそこじゃないんだよなぁ(水素水をお客に出してしまうお店への不信感)

鴨南蛮そばが好きです。温かいおつゆに噛むたびにじゅわっと鴨のあぶらの旨味が広がってそこに葱の香ばしさが合わさって。最後に蕎麦の香りがふわっと追いかけてくる感じが、たまらないなぁと毎回しみじみ思う。


そんな鴨そばを出すお店が、最寄り駅の近くにあるのを知ったのは、つい最近のこと。「いつか夫を誘っていってみよう」と思っていたお店です。SNSもやっていて、店主さんが蕎麦へのこだわりや産地の話を投稿していて、それも好感を持って眺めていたんです。


ところが、ある日目にした投稿に、ふと心が引っかかってしまいました。


「当店では、お水にもこだわっています。“水素水”をお出ししております」


……水素水。


ああ、そっちか、と。


「水素水」と聞いた途端、心が遠のいてしまいました。好きな人には申し訳ないんですけど、どうにもその言葉には「ん?」と思ってしまうのです。


もちろん、水にこだわること自体は理解できます。料理に使う水は、素材の味を引き立てる大切な要素ですから。でも、「水素水」というワードになると、怪しさの方が先んじてしまいます。だって、水素ですよ。水素分子はとても小さくて、まぁ水素が溶け込んだ水を缶とかペットボトルに詰めたとしても飲む頃には全部飛んじゃってますよ。水素水ってただの水を飲んでいるのと変わりませんからね。


興味のある方は、現役の科学者の方々がわかりやすく解説している動画もあります。
少し怪しげなビジュアルで始まりますが、中身はとても信頼できる内容です。こちらからご覧いただけます。


視聴者の期待に応えて、水素水をブッ叩く!!!!



私が躊躇するのは、そのお店が信じていることへの違和感というより、「わたしがこの店に感じていた“確かさ”みたいなものは、少し幻想だったのかな?」と寂しくなってしまう、そのズレの方なんです。


ああ、もったいないなぁ。鴨そば、おいしいんだろうなぁ。でも今の私は、その湯気の向こう側にうっすらと「水素水」が浮かんで見えてしまって、なんとなく足が向かなくなってしまう。


これはもう好みの問題なんでしょう。信じているものが違うと、少しだけ距離が生まれるのは、食べ物に限らず、どんなことでもあるものですから。


ただ私は、その違和感を無視することが「今は」できないだけのこと。こだわりと言われればそれまでですが、こういうことも私らしく選択することには必要なことだと思うのです。
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