八王子は真夏の陽気です。
ここ数日は毎日ゲリラ豪雨が降るようになりました。
つい先日、夕食の支度中キッチンの小窓越しに「ピカッ」と閃光が。雷ですよ。あ、これは来るなって、直感的にわかって身構えていると、頭ではわかってるのに、「ドーンッ!!」ってきたときには、もう体がビクッと震えました。
うちのすぐ近くの無人販売所に落ちたらしいんですよ。もうびっくり。すぐに消防車も来て、サイレンの音が聞こえてました。
さて、そんな日常の中、わが家もちょっとした転機を迎えました。次男が、とうとう一人暮らしを始めたんです。
長男は就職してすぐに家を出たんですが、次男はしばらく通勤していて。でもやっぱり遠いんですよね。ということで、ついに引っ越すことに。いろいろ荷物を詰めて、車で運んで、夫も手伝ってくれました。
でね、面白いんですよ。長男のときは自分でチャチャッと準備して、友達の車に積んでスッと出ていったのに、次男は直前になって「明日引っ越すから車出して」って。もうちょっと早く言ってよ!って話ですよ。
引っ越し前は心配の方が強かったんですけど、送り出したあと、ふと気づいたんですよね。
あれ、ちょっと楽かも。
寂しさはもちろんあるけれど、開放感も同時にある。
ご飯も、夫と私と義理妹のためだけならシンプルでいいし、送り迎えもいらないし、時間の制約がないことも、連絡を待つこともない。
最近はSNSで「娘が幼稚園に行きはじめて、空の巣症候群です」って投稿を見かけたりするんですが、それ違うから!ってツッコミましたね。
だって、帰ってくるじゃない、幼稚園から。まだ親元にいるでしょう?
たぶんそのお母さんはずっと一緒にいたのに、幼稚園に行って離れることが寂しいって言いたかったんでしょうね。気持ちはわかるけれど。
空の巣症候群は、子どもが完全に親元を離れて自分の人生を歩み出したときに親が感じる「喪失感・孤独感・虚無感」。そしてその気持ちが溢れてしまって、無気力になったり元気がなくなることを言うのではないでしょうか。
私も今、そのまっただなかにいます。寂しいけれど、同じくらい嬉しい。
何だか、やっとひと段落ついたなぁって。
とりあえず自立してくれたよ。ここまで来たんだ。私、よくやったよね、って、ちょっと自分を褒めたくなりました。
こういう感情って、経験しないとわからないものですね。実際に送り出してみて、はじめて湧き上がる感情や思いがある。
だからきっと、こういう「親の寂しさ」も、「あのときの私ならわかるよ」って誰かに寄り添える日が来るのかもしれません。自分で体験したからこそ、それが私の経験値(智慧)ですから。