「否定」は脳にとって「肯定」にしかならない

「否定」は脳にとって「肯定」にしかならない

私は自分を変化させるためには、思考の変化が必要だとお話ししています。そのためには「思い変え」をすることで今までの習慣化した思考の上書きをし、行動を変化させる。そうすると現実が変容していきます。

その思い変えですが、「〜ない」と否定形で思い変えても効果がありません。たとえば「タバコを吸わない」「お酒は飲まない」「甘いものを食べない」などです。なぜ否定形ではいけないのか?
それは脳は否定形を理解できないからです。

一時期「引き寄せの法則」などの自己啓発本などで語られることの多かったこの説は、ポジティブな言葉を使うことを肯定するために使われていたために擬似科学(科学的事実ではないが間違って科学的事実と位置付けられたもの)と言われていました。しかしこれにはちゃんとした科学的な根拠があります。

シロクマのことを考えないでください」と言われると、みな必ずシロクマのことを考えてしまいます。この「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる」という現象を説明する理論を皮肉過程理論と言います。

 

1987年にダニエル・ウェグナーが提唱したこの理論は「考えない」という命令を実行するために思考を監視する監視過程を実行するためには「考えること」を覚えておく必要があるため、考えないという目的の達成のためには考える必要があるとした理論のことです
この「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる」という現象は、考えを改めようと否定語で思考の上書きしようとしてもそれができないということです。

ならばどうすれば、思い変えはうまくいくのでしょうか。
否定語や「〜ない」という表現の言葉ではなく、肯定語、もしくは将来どうなりたいかということを想像し未来思考を反映させた言葉を使うのです。

例えば「タバコをやめたい」を上書きするのに、「タバコを吸わない」と考えたとします。

すると「タバコを吸う」ということを考えなければ
その否定を考えることができないので、結局「タバコを吸う」ということを考えてしまって「吸わない」ということを認識しそれを行動するよりも、「タバコを吸うこと」の方を意識してしまい結局「タバコを吸って」しまいます。


これを「スイスイ階段が登れて気持ちがいい」と思い変えるのです。一見「タバコを吸わない」ということとはつながらないように思えますが、タバコを吸わなくなった未来の自分がどんな行動をし、どんな気持ちになるか想像してみるのです。

「スイスイ階段が登れて気持ちがいい」と感じている自分を上書きすることで、肯定的に「タバコを吸わない」を思い変えしていますから、脳はそれをすぐに認識し、そうなるための行動を選択するようになっていきます。

ある人は、あまりに忙しい職場で同僚が
「戦争みたいな忙しさね!」とイライラしながらいった言葉を「本当、お祭りみたいな忙しさね」と言い換えたそうです。
「戦争」という悲しくてつらい言葉ではなく、同じような状況でも「お祭り」と表現した方が、心が踊るような高揚感に包まれるではありませんか。

 

釈迦はこの世界を「四苦八苦の世界」と言いあらわしました。
確かに楽しいことよりも苦しいことの方が多い世の中です。しかしこの苦しいが前提の世界の中で、たとえそうであっても自分の考え方「思い変え」ひとつでラクで幸せを感じることのできる世界にすることができるのです。
未来志向の思い変えを駆使して、上手にこの世界を渡り切ってみてはどうでしょう。あなたの思考ひとつで、この世界はいくらでも変化していくのです。

文責:星野梅雨子

 

 

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